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◇円安を背景に、トヨタなどメーカーの業績は、好調のようである。 ベアも、久し振りに大幅なものになり、学生の採用も、活発のようである。 株価も2万円台を回復し、さらなる期待が続いていく。 それらの恩恵を受ける、労働者家計の支出はどこまで増えるのか。 景気回復の好循環の流れに、これで乗っていくことになるのだろうか。 ◇一方で、4月に入ってから一部の牛丼が値上げされ、スーパーに並ぶ食品の値上げが目立ってきた。 中には、20%以上という大幅な値上げもあるから、驚きだ。 価格は変更ないが、量目を減らす戦略をとるメーカーもある。 家計を預かる主婦の財布の紐は、固くならざるを得ない。 原材料を輸入に頼る食品メーカーにとって、円安は逆風でしかない。 ◇中小零細の下請け機械部品メーカーも、コスト削減の乾いたタオルを絞るような、企業努力を強いられている。 その成果は大企業が吸い上げていくばかりだ。 ◇果たして、株価上昇や輸出企業好調の波が、産業界全体、なかんずく中小企業にまで及んでくるのか。 そうであれば、それはいつのことになるのか。 富の偏在が進行するだけで、どうにも厳しいとしか思えない。 ◇アベノミクスの成果は認めるが、それは広く浅く弱者を踏み台にした上でのこと、としか思えない。 次の矢を、早く放ってほしいものだ。 当然それは、弱者救済に向けて、ということだ。 |