■ 夢のような日々2024.5.15


3月末日をもって、事務所をクローズ=廃業した。
以来、1カ月半があっという間に過ぎ去った。
まるで夢を見ているような日々だった。

4月1日は家主との敷金などの清算を済ませ、2日は税務署や労働基準監督署などへ廃業届を提出した。
これで廃業の手続きが全て終わり、いよいよ「人生最終章」がスタートしたのである。

夜布団に入るとき、「明日は休み!」と自分に言い聞かせ、眠りにつくときの安堵感=解放感は何ていいものだろう。
まるで、真っ白な雲に乗ってのんびりと旅に出るような・・・・・・そんな柔らか〜い心持ちになる。

まさに、夢のような毎日に血圧が安定し、最高血圧が130以上になったのは3日だけしかない。
買い物や食事に出かければ、何処も人が少なくゆったりとしていて快適そのものだ。
天気が良ければ1時間余り歩き、雨や曇りの日は自分の部屋で静かに本を読んだりして過ごす。
気が付くと夕方5時になっているから、時間を持て余すことなどない。
風呂でたっぷり汗を流し、刺身や焼き魚などをつまみに、ビールと焼酎お湯割りをダラダラと呑む。
阪神タイガースの試合中継があれば観逃すことはないし、録画したTV番組を観ながら呑む酒は美味くて楽しい。
これを楽しみに生きていると断言してもいい。

一日の生活のリズムが出来たとはまだまだ思えないが、徐々にではあるがそのスタイルを掴んできているようである。
「贅沢な時間を過ごしている」と実感して止まない。

ところが、未だに仕事で追い立てられる夢をみて、目が覚めることがあるのは困ったものだ。
それに、日中外に出るとどこでも働いている人ばかりで、自分は遊んでいていいのかと自責してしまうのも困ったものだ。
考えてみれば、50年も働き続けてきたのだから、簡単にメンタルの切り替えが出来るわけがない。
だからこれらのことは気にせず、自分だけの贅沢な時間をマイペースで気儘に生きていこうと思う。

「内面の生活さえ豊かならば人は幸福でいられる。老いもひとりも恐れることはない」(日本経済新聞2024.1.23「春秋」欄)

2024.5.15




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